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私も司修の絵本に出会ったので

甥っ子が司修の絵の絵本を好んで所有しているというのを小耳に挟んだ。
昨年の秋に、黒姫の役場に用があったので行ったついでに黒姫童話館に寄った際に私も司修の絵本を購入したので、なんか嬉しい。

黒姫童話館は冬はスキー場、夏は牧場になっている丘の上に構えた外国の田舎風ステキ風の絵本のギャラリーであるが、平日に来るとほぼ誰もいない。
誰もいないギャラリーをぶらぶらと見て回り、絵本の閲覧コーナーにさしかかった。「立ち読みコーナー」離れられない・・・
あまり長居をしていると盗んでいると疑われないだろうかとか余計な心配をしながらも、さんざん物色した末に、これ欲しいぞと定めたのがこの「ぼうさまになったからす」(文)松谷みよ子(絵)司修/偕成社刊 であった。

海を渡って戦争に行ったきり帰らぬ人となった村の男たちを、村に住みついていたカラスの大群が、家族らに代わって坊さまになって一斉に海を渡り弔ったというお話。
黄色いひび割れた地に黒く描かれた村の風景やカラスと、青く塗られた海が素晴らしかった。黒いカラスは黄色いひび割れた空を飛んでいるうちにやがて黒い袈裟を着た坊さんに変わっていた。

いつか手に入れようと、本のタイトルと作者の名前を憶えた。
絵本館のショップコーナーで売っている絵本を見たら、正にこの本が売っていたので即座に購入する。
強く欲したものはやはりお互いに吸い寄せられるもんだぜ、と思う。

レジのお姉ちゃんに、隣に併設されているギャラリーでも企画展をやっているのでどうぞご覧くださいと促されて行ってみると「松谷みよ子の絵本原画展」などとやっており、その中の原画に司修も含まれていた。ミラクルだ。「私のアンネ・フランク」があり、おお〜これ見たことあるよ〜、などとひとり感動した。
このリンク感にこのうえなくロマンを感じる。


| book | 2010.01.26 Tuesday 13:58 |
んンンんん……

かばくん (こどものとも絵本)今日こそは、今日こそはブログを更新するのだと鼻息荒々しくパソコンの前に座った。

タイトルを書いて、いざ本題にはいらんとしたその時、ピンポンが鳴った。ペリカン便のおばちゃん配達人だった。アマゾンのお届けだった。そうだ絵本を買ったのだった。
段ボールをベリベリーッと開封して接着剤にひっついた中のビニ本を取り出してビニールをムニーーッと引き裂いて買った絵本を取り出した。『かばくん』
正月に年々増加する家族14名が一堂に会した新年会にて絵本談義となった際の兄さんオススメの一冊であった。

かわいい……。

キャンバス地にホンワカと、繊細に、或いは荒々しく描かれた質感のある色彩と、硬質な線で描かれたでっかいカバとちっちゃいカバとちっちゃいカバより小さいカメとあぶく……。子供は下駄履いてる。つぶやきのようなお話が、コロコロしたひらがなの文字が、絵に重なってジワ〜ッと、かわいいのがモワ〜ッと……ホワ〜〜ン…… 
!!ハッと我に返りパソコンの画面に顔を上げて向き合った。本題の部分に書かれていた。

んンンんん……

兄さんオススメ素敵絵本がキーボードの上でゴソゴソやっていた。


| book | 2009.01.24 Saturday 20:14 |
読者諸君の御想像に任せるとして

江戸川乱歩全集 第9巻 黒蜥蜴小学生の頃読んだあのポプラ社のあの挿し絵入りのシリーズで読みたかったのだが、どうも現在では私が好んで読んでいたあたりははずされているらしい。しかも当然あのハードカバーの本ではない。大人の文庫本売場に移動してみつけた、『江戸川乱歩全集 第9巻 黒蜥蜴』(光文社文庫)。『黒蜥蜴』に加えて『人間豹』も収録されている。
ある意味エロかった。エロい描写が詳細に記述されているわけではないので、エロ小説だと思って読んだら大間違いなのであるが、いちいち「小学生だったら‥‥」と入れ替わって妄想してみたりしてとても面白い。小学生だった頃と違うところは、黒蜥蜴である女賊を美輪明宏に置き換えて読んでいるところか。しかし美輪明宏と考えて読んでいると、ときおり女賊が裸になるシーンがあり、そういうシーンが来ると頭が対応できずにおかしくなる。
‥‥とにかく読み進む。拉致した美しい令嬢を水槽の中で溺れさせようと企み、その様をこと細かに想像して喜々とする女賊。まるでサド侯の小説だな。女賊と明智小五郎の仲が変な感じになるところも小学生には刺激的だった。
『人間豹』も凄かった。児童図書としてシリーズに入れるにあたって、更にソフトに書き換えられていたかもわからないが、『人間豹』は実のところ人獣相姦の話である。数カ所、書かれていないところで確実に陰惨で淫猥なことがおこったな、と妄想に走る行間が用意されていたりする。大人は大人なりに、子供は子供なりに精一杯の想像力を働かせた。
ところでこの人間豹である男は、興奮したり慌てたりすると四つん這いで歩き出す癖があるのだが、どうもその状況を想像するとひょうきんなものになってしまいそれが困りどころであった。
さて、大人になって読んでみてもなかなかエロくて恐くて面白かった『黒蜥蜴』と『人間豹』。あとがきで、私と同じように、小学生の頃は怪人二十面相以外系ばかり読んでいたという評論家の方が、今、少年探偵ものを読むと以外と面白いと『青銅の魔人』を絶賛しておられた。とてもそそられている。
| book | 2007.01.28 Sunday 01:31 |
怪人二十面相以外系

少年探偵団小学生だった頃、学校の図書館の一角にズラッと並んでいた江戸川乱歩シリーズ。怪盗ルパンシリーズもあったが、そっちは古びてボロボロだったので読む気がしなかった。江戸川乱歩シリーズの方は、入荷したばかりできれいだった。そして挿絵と本のタイトルのおどろおどろしさにグッときて、かなり熱中して読んでいたと思う。
シリーズの前半は確か怪人二十面相が出てきて少年探偵団が活躍するような内容で、人気があり皆借りていた。後半は、怪人二十面相が出現する以前で、明智小五郎がまだ若い頃、明智vs犯人を全面に出した物が集められていたと思う。私はというと勿論このシリーズ後半ばかりに熱中する児童であった。
後半シリーズは、小学生には内容が密かにエロかったと思う。男と女のジトッとした大人の匂いがプンプンしていた。美しい女性が出てきて裸になるという状況もよく出てきたと思う。『黄金仮面』の文中から「胸の谷間」という表現をおぼえ、読んだ次の日に学校で喜んで連呼していたのを憶えている。明智小五郎も若くて独身の時もあった。そして色気があった。
そんな江戸川乱歩の児童文学全集のことが、大人になってずっと気になっていた。内容はあまり覚えてないが、エロくて恐くて面白かった怪人二十面相以外系、それでも児童書だった江戸川乱歩シリーズ。いったいどんだけエロかったのか、それがずっと気になっていた。
年末に不意にやってきた読書週間に、是非とも読んでみようと思った。そして、もっとも印象深かった『黒蜥蜴』を二十何年かぶりかに読んでみたのであった。
| book | 2007.01.24 Wednesday 02:11 |
ブレたとき

白痴・二流の人仕事が一段落して茫然としていた。2週間近くテレビ欄だけ見て、開きもしなかった新聞をひと通りめくって済んだことにする。この2週間で頭ん中がだいぶブレてしまったから、待機中の今日は立ち止まってみようと思う。坂口安吾の『青鬼の褌を洗う女』を読むことにする。安吾の『青鬼の褌を洗う女』は神聖なものだから、寝る前のモーローとした状態でいいかげんに読むのではなく、椅子に腰掛けて姿勢を正して読みたいと思う。安吾は全てを突き放す冷酷さと全てを受け止める温かさがあるけれども、結局は温かい。あるがままだよと言ってくれる。同じ本を繰り返し読むということをほとんどしない私にとっては珍しく数回読んでいる。けれども最後に読んだのはおそらく10年近く前だし、細かいディティールなどほとんど憶えていなく意外と新鮮なところがお得だ。
よい映画を観終わったときのような温かいものに包まれる。何回読んでも。恋愛小説としても素敵すぎる。それにしてもこの温かい余韻を残す結びの部分。虎の皮の褌を洗う女と、調子外れの胴間声の青鬼。改めて、鬼は虎のパンツではなく、褌なんだなと装着された形状を確認してみたりする。映像化したら絶対に感動的には成り得ない画だと思うから、絶対に映画化とかしないで欲しいと思う。だがしかし、この結びの部分がもっとも素敵なワンシーンなのであるのだけれど。
| book | 2006.03.23 Thursday 15:27 |
ぼくの伯父さんの東京案内

ぼくの伯父さんの東京案内沼田元氣 著/求龍堂 刊 芸術家ヌマ伯父さんの、自分の好きな東京の町をうろうろしている生活を写真と文で綴った本である。築八十年の6DK風呂ナシの長屋に住み、隣近所の老人たちとおしゃべりをし、自転車にカメラをくくりつけてうろうろし、バスでうろうろし、 雨の遊園地をうろうろし、神保町をうろうろし、お買い物してきた物を喫茶店で広げて眺め、ゲーセンで、買ってきた物と一緒にプリクラ記録する。
伯父さんは「仕事に多忙を極めている訳ではないが、いつ終わるともしれない非生産的私事に忙しいのである。」と云う。この一文は、仕事がなくたってやることなら山ほどあり、仕事をしていなくたって閑とは言い難い私にとって、ものすごく共感できる一文なのであった。
この本には東京アーバン写真は1枚も載っていない。ヌマ伯父さんの東京だから。
| book | 2005.10.14 Friday 17:25 |
間取りの手帖

友人から岡村靖幸の『純愛カウンセリング』を貸してもらった時に、面白いからこれもと一緒に貸してくれた本である。間取り収集家(Madorist)の佐藤和歌子さんという方による変な間取り図鑑のようなものである。奇妙な間取り図が掲載されその下に一言コメントが付いている。「玄関が畳敷き。」とか「巣立ちの予感。」などと。間取り図というものは、確かに別に引っ越しを予定していなくとも見ているのはおもしろいものだが、こんな変な間取りの部屋はなかなか長野の田舎にはあるものではない。都市には狭い土地をなんとか有効に使おうという苦肉の策的な状況だけでなく、わけのわからない趣向の人とか、間が差したような設計など、いかにバラエティーにとんでいるかを垣間見ることができる。時折その間取りについてのエピソードやゲストとの間取り談義などが挟まれ、その中に「くるり」のヴォーカルの岸田氏が登場し、間取りについてのこだわりを語るなど、不思議な人脈もかなり「タモリ倶楽部」的な本であった。
| book | 2005.05.07 Saturday 19:35 |
weird movies a go! go! 03

発行:プチグラパブリッシング  世界中のアニメを紹介・解説している。この本で紹介されているアニメはテレビなどであまり放映されない大人向けの海外アニメや60年代や70年代のアニメがほとんどである。子供向けの昔の海外アニメは、夏休みや冬休み中に時折BSで放映されたりするので観ているのがけっこうあったが、大人向けのものはほぼテレビでやることがないのでなかなか観るチャンスがやって来ない。
紹介されていた中でもかなり興味深かったのは、大橋巨泉氏から「麹町のムジナ」扱いされていたという久里洋二氏のインタビューのページであった。'64年〜'82年の間に『11PM』で毎週1本作っていたら身を滅ぼしたとおっしゃっている。紹介されているイラストを見るとなにやら見覚えがある。『11PM』はその頃は小学生であったのでたぶんまだ見てなかった頃であるので覚えはないが、CFもたくさんやっていたというのでたぶんそういうので目にしているのだろう。

Last Manbo in Tokyoでもこころなしか思い出せるのは確か『花王名人劇場』のタイトルバックの手を叩くオッサンがいっぱいのアニメ。たぶん久里氏のものであると思われる。それとそういや私のCD棚にも思い当たる節が‥‥。探索してみたらこのコモエスタ八重樫氏のCDが出てきた。このお尻から出ている鼻がでかい奴、このキャラまさしく。
| book | 2005.01.25 Tuesday 00:24 |